お馬さんになりなさい!
(注意!スカトロがありますので、苦手な方は読まないでください)

 ある日、邪武の携帯電話に沙織からのメールが届いた。本文に『今すぐ私の別荘へいらっしゃい』のメッセージと指定の地図が添付けされていた。
 彼が早速別荘に向かい、部屋のドアにノックする。
「はい、どなた?」
「沙織お嬢様、邪武です」
「どうぞ」
 邪武が部屋に入ると、
「誰も言っていないでしょうね?」
「はい…」
「邪武…」
 沙織が後ろを向いて、亜麻色の髪を両手で上げると、美しいうなじと背中が見える。
「ちょっと手伝っていただかない?」
「何を手伝ったらいいのですか?」
「何も言わずに、背中のファスナーを下ろしてちょうだい」
「えっ、背中のファスナーですか?」
「どうしたのですか?手伝いするのが嫌ですか?」
「いいえ、滅相もありません」
「じゃ、手伝って」
 震える手で沙織の背中のファスナーを下ろすと、ドレスに合わせた黒いスリーインワンが見える。
 邪武はそんな彼女に興奮して、ジーンズから男根がテントを張ったように勃起してしまった。
「貴方も脱ぐのですよ」
 沙織が邪武の方に体を向けると、
「えっ、私もですか?」
 普段の邪武の一人称は『俺』となっているが、沙織の前では『私』となっている。
 おどおどしい様子で邪武が着ている服を脱いでいく。沙織は子供のような彼がかわいくて仕方がなかった。
 邪武がトランクス一枚になると、
「邪武、そのトランクスを脱ぐのです」
「え?トランクスですか?」
「そうです。それから両手であそこを隠しても駄目ですよ」
「は、はい…」
 蛇に睨まれた蛙のように邪武がトランクスを脱ぐと、
「そのまま跪いて、四つん這いになりなさい」
「こうですか?」
 沙織に言われた通りに四つん這いになると、
「お馬さんになりなさい!」
 沙織が鞭を片手に邪武の背中に跨る。
「は、はい…」
 幼少時代に彼女のわがままにつきあわされたことを思い出しながら、彼は馬のように歩き出した。彼女の体重を気にしながらのろのろと歩くと、鞭でお尻を叩かれて、
「何をしている!早く走りなさい!」
「は、はい!」
 沙織を跨って歩く邪武の姿は、まるで女王様に跨って歩く奴隷のようで、とても滑稽だった。
 沙織はボディガードを務めるサガとカノンに快楽の手ほどきを受けているが、たまには自分の手でいたぶる快楽に浸りたい。幼少時代から心酔している邪武なら、自分の言うことを聞いてくれると思い、パーティを抜け出して自分の部屋を呼び寄せたのだ。
 彼女の鞭が容赦なく彼のお尻を叩きつづけると、彼が力尽きてそのまま倒れてしまった。
「あらあら、もう駄目なの?情けないわね…」
 沙織が立ち上がって、ハイヒールを履いた足で邪武をあお向けさせるように蹴り倒すと、男根が天井に向けて勃起しているのがわかる。
「ペニスがこんなに勃起しちゃって…。どうやら貴方はいたぶられると興奮する変態さんのようね…」
 ハイヒールで邪武の男根を踏んで、つま先をグニグニと動かすと、
「どう?嬉しいの?今の気分を言ってみなさい」
「はい…沙織お嬢様に踏んでもらえるなんて…幸せです」
 息を荒くしながら、邪武の男根の先から精液が漏らしはじめた。
「そうなの、邪武?」
 沙織が足を引っ込むと、
「貴方に相応しいものを用意しておきますから、四つん這いになってそのままお待ちなさいよ」
 10分後、沙織は拘束ベルトにワセリン、浣腸器に濃度15パーセントの食塩水、アナルバイブに手術用のゴム手袋を用意した。
 沙織が邪武に浣腸器を見せると、
「こ…これは?」
「これから貴方を浣腸するのです」
 邪武は耳を疑った。浣腸の意味は知っているが、自分のお尻に受けるとは夢にも思わなかった。しかも沙織の手で。
「その前に、お尻の穴をほぐしておかないと…」
 沙織が邪武のお尻に浣腸できるように、拘束ベルトでそれぞれの手首と足首を縛る。次に手術用のゴム手袋をはめ、ワセリンを指先に塗りつけてから、肛門を揉みほぐす。
「ひっ…!」
 邪武が驚いた。白魚のような細い沙織の人差し指で肛門を入れてくれる。驚くどころかむしろ悦んでいる。
「どう?私の指で貴方の汚らしい穴に入れられた気分は?」
「嬉しいです、沙織お嬢様…」
 沙織の人差し指が第二関節まで没し、中指にも追加すると、邪武は喘ぎ声を上げる。
「貴方って、かなりの変態さんね。女の人にその穴を入れてもらえるなんて…」
「沙織お嬢様に調教してもらえるなら、私はよろこんで人間を捨てます」
「では、本番と行きましょうか?」
 沙織が指をゆっくりと抜き、手袋を脱いでから、浣腸器に食塩水を300ccも入れる。
「邪武、あまり動かすと浣腸器が壊れますよ」
 邪武の肛門に浣腸器の先端を挿入してから、シリンダーをゆっくりと押し込む。
「ぐっ…」
 邪武の腸内に冷たい液が駆けめぐる。呻き声を上げながら、ひたすら耐えていく。
「我慢しなくてもいいのよ。時間と液はたっぷりとありますから」
 冷静さを装いながら、沙織は邪武の男根から精液が漏れ出しているのに驚く。それどころか、男にもマゾっ気があるのかと感心してしまった。
 浣腸器のシリンダーが最後まで押し切ると、沙織はアナルバイブにワセリンを塗ってから、邪武の肛門に栓をした。
「私はちょっと別に用意するものがありますから、このままの状態で悶えなさい。それまで我慢できたら、ご褒美をあげます」
 沙織が部屋を後にする。
 15分後、部屋にもどると、邪武は脂汗を流しながら、青ざめた顔をしている。
「よく我慢できたわね…」
「・・・・・・・・・」
 邪武は言葉になれないほど、悶えている。
「後でご褒美をあげますから、もう少し我慢してね」
 沙織がおまるを用意して、
「もう出したいでしょう?」
「はい…」
「このおまるで思い存分出してしまいなさい」
 沙織が邪武の肛門に栓をしたアナルバイブを抜くと、邪武は括約筋をゆるめながら、おまるに排便する。
 その時、身震いするような快楽が頭の中を駆けめぐった。
(沙織お嬢様に俺の醜態を見てくれるなんて…)
 邪武は想いを寄せている人に自分の全てを見てくれる喜びに溢れている。そう思うと、男根の固さが増してきて、今でも射精しそうだ。
 全てを出し切ると、沙織は悪臭にムッときて、
「なんて臭い…」
 と言いながら、おまるを邪武の目の前において、
「貴方が出したものよ。さぁ、頬張りなさい!」
 邪武が言われた通りにする。その姿はまるで犬が食事をしているようだ。
「どう?貴方が出したものを食べた感想は?」
「苦味があっておいしいです…」
「あらあら、邪武って、本当にいやらしいわね…」
「はい、沙織お嬢様…」
 沙織が全てを脱ぎ、ペニスバンドの片方を唾液で濡らし、自らの膣に挿入してから、ベルトに固定する。
「これからご褒美をあげましょう」
 邪武の手足首を縛った拘束バンドを外し、肛門に擬似男性器を挿入する。
「あぁ…沙織お嬢様…」
「気持ちよさそうだね?貴方の汚らわしい穴に、私の棒が根元まで入ってきたわよ…」
 全身を貫く強い刺激によって、邪武は喜びの声を上げる。
 沙織が右手で邪武の男根を握って、しごきはじめる。
「うわぁ…もっと…もっといたぶってください…」
「そう言われなくても、いたぶってあげるわ」
 沙織の動きが次第にピッチを上げ、最高潮に達すると、邪武の男根から大量の精液が床に撒き散らされ、目を剥きながらそのまま気絶した。

おわり

はじめてスカトロに挑戦しました。これまでノワール小説でSMプレイにフィストファック、木馬責めに浣腸プレイまでも書きましたが、スカトロはあえて書きませんでした。これからも星矢小説と発表していきますので、どうぞよろしくお願いします。